本日の見通し(東京市場 為替) 円高一服、中国市場への懸念くすぶるか

2014年01月08日 08:02

 昨日のNYタイムではドルが小幅高。米12月貿易赤字が4年ぶりの低水準となり、同国の国内総生産(GDP)を押し上げるとの期待がドルを下支えした。ただ、週後半に控える重要イベントを前に積極的な取引は見送られたようで、ドルの上昇幅も限定的だった。また、加ドルは軟調。さえない貿易収支や景況指数が嫌気された。ドル円は104.74円まで上昇。一方で、ドル/加ドルは1.0781加ドル、加ドル円は96.96円まで加ドルが売られた。
 本日の東京タイムでは目立った経済指標の発表はなく、まずは本邦の株価動向を眺めながらの展開が見通せる。その株価に関しては、ダウ平均が大幅反発して足元の調整に一服感が広がった流れから、本邦の株式市場でも買い戻しムードが強まりやすいだろう。株高の流れが鮮明になれば、投資家のリスク回避姿勢が巻き戻されて、ドル円・クロス円も下値を切り上げる可能性が高い。
 ただ米雇用統計の結果を受けて、米経済の回復スピードが維持されるとの見方が強まるのか、それともテーパリングによる金利上昇が成長を鈍らせるとの思いが高まるかは不透明。市場がどちらへ反応するかがはっきりしないなかで、一方向で円を売り進む状況になく、取引一巡後は徐々に様子見ムードが広がるかもしれない。また、中国市場への緊張がいく分高まっていることが上値を抑える要因となることも想定され、引き続き中国株への警戒は怠れないだろう。