本日の見通し(東京市場 為替) 円安継続も株価動向に注意必要か
2013年12月30日 08:01
先週末のNYタイムでは、欧州時間まで続いたユーロ上昇が巻き戻された。東京タイムから急ピッチで上げた反動もあって、ユーロドルの反落は相応の値幅となった。またユーロに連れ高となっていた欧州通貨にも調整が入った。一方でドルは急反発。欧州通貨下落の影響や、米10年債利回りが3%台を回復したことが下支えとなった。
ユーロドルは1.3894ドルを高値に1.37ドル半ばへ反落。1.6578ドルまで上値を伸ばしたポンドドルも1.64ドル半ばへ失速した。また、ドル円はドル買いの流れから105.19円まで上昇した。
海外市場では米国株が利食い売りで小幅安の展開となるなど、金融市場全体の方向性が定まらない部分はあったが、円に関してはリスク選好を通じたじり安の流れが継続した。円安進行を受けた年内最後の取引となる本邦株式市場との相乗効果が期待できそうで、ドル円・クロス円は目先底堅い動きが見通せる。ドル円は東京タイム早朝に105.34円まで上値を伸ばしている。ただ、米金利上昇に伴う警戒感から米国株が伸び悩んだ点は注意したい。米株動向を受けて本邦の株式市場でも利食い売りが強まるようなら、調整的な円買い戻しは意識されそうだ。とはいえ、円の先安期待から押し目では買いも入ってきそうで、下押し幅はある程度限られるだろう。そのほかでは、依然として流動性が低いことから、一方向に動き出した場合の値幅が想定よりも大きくなる可能性があることには警戒が必要。特に、ドルに対して上値の重いオセアニア通貨が下げ幅を広げるようなら、豪ドル円やNZドル円の動向がそれ以外の通貨にも波及して円買い戻しが強まる展開はあるか。