本日の見通し(東京市場 為替) 中国PMIの強弱でリスクセンチメント推し量る

2014年01月23日 08:00

 昨日の海外市場ではポンド買いが優勢だった。国際労働機関(ILO)ベースの英失業率9-11月の3カ月間で7.1%となり、市場予想の7.3%から改善したことが手掛かりとなった。ポンドの上昇につれて欧州通貨は買いが優勢で、ユーロドルは一時1.3584ドル、ユーロ円は141.85円まで上昇した。ドル円は、米株式市場が企業決算を受けまちまちとなるなか方向感に欠けたが、米10年債利回りの上昇を背景に、NY引け間際には104.59円まで買われた。
 本日は日本時間10時45分に中国1月HSBC製造業PMI・速報値(市場予想50.3、前月50.5)の発表が予定されている。同指標の強弱で、アジアタイムのリスクセンチメントを推し量ることになるだろう。結果次第では、中国と交易を通して経済的に深い関係があるオセアニア通貨の動向を通して、円相場やドルの動きに影響を及ぼすことが考えられる。豪ドルは昨日、インフレ指標の強さを受けて上昇したが、その動きがさらに進むのか、巻き戻されるのか注目したい。一方で日本株については、米株式市場の動意が限定的だったこともあって、方向感の定まらない展開となりそう。本邦の株価動向を反映した為替の動きは限られそうだ。中国指標の結果を受けた動意が収まれば、欧州タイムの独・ユーロ圏のPMIや、NYタイムの米新規失業保険申請件数ほか米・加経済指標の発表待ちのムードが強まっていくだろう。