本日の見通し(東京市場 為替) リスクイベント通過で円売り優勢か

2014年02月10日 08:01

 先週末の海外市場では、米雇用統計の結果を受けて一時円買い・ドル売りに傾いた。1月の米非農業部門雇用者数(NFP)は市場予想の伸びを下回り、前回12月ほどではないが低調な結果だったことが背景。リスク回避の円買いも加わり、ドル円は101.40円、ユーロ円は138円前半へと下落。ユーロドルは1.3649ドルまでドル安推移した。悲観的な動きが一巡した後は円売りが優勢に。米失業率の低下など、米雇用統計は全体的には弱くもなく、米株式市場は大幅続伸した。ドル円は102円前半まで戻して引けたほか、クロス円は底堅い展開となった。
 本日の東京市場では、円売りが優勢だろう。1月の米雇用統計に弱さはあったが、米株式市場はこの弱い結果を織り込み、調整一服感を漂わせているうえ、週末に行われた東京都知事選では自民、公明両党の支援を受けた舛添氏が当選し、アベノミクスを阻害するような結果にはならなかった。都知事選はほぼ想定内だが、リスク要因がある程度は無難な結果となったことで、リスクは取りやすくなっている。今週行われるイエレン新FRB議長のデビューとなる議会証言に対してハト派的な期待を寄せる向きもある。明日の東京株式市場が建国記念日で休場となるため、株価指数の上値が伸びやすいとも言えないが、先週までのような警戒感は後退するだろう。