本日の見通し(東京市場 為替) ネガティブな動き反転させる材料に乏しい
2014年01月24日 08:00
海外市場ではドル売り・ユーロ買いが優勢だった。欧州タイム発表のユーロ圏と主要国の仏・独PMIが市場予想を上回ったためユーロは一段高。NYタイムは新規失業保険申請件数は予想比で好結果となったものの、シカゴ連銀全米活動指数が予想を大きく下回ったことを受けて米債利回りが低下幅を広げ、ドル売りに傾斜した。さらに住宅指標やマークイット米国PMI・速報値の弱さも相まって米債利回りがさらに低下しドルは一段安となり、為替は対円・対ユーロを中心に動意づいた。ドル円は1月13日以来の103円の大台割れとなる102.97円まで下落。ユーロドルが1.3699ドルまで上昇したほか、ポンドドルは1.6643ドルまで買い進まれた。一方、資源国通貨は、東京タイム発表の中国1月HSBC製造業PMI・速報値の弱さが尾を引く格好で上値が重かった。クロス円は売り優勢で、ユーロ円が142.42円を高値に141.04円まで押し戻されたほか、ポンド円は171.22円まで下落。また、オセアニア通貨も、豪ドル円が90.24円、NZドル円が85.39円まで下押すなど弱かった。
東京タイムは為替の動意につながりそうな経済指標の発表はない。通常国会が開会し、安倍首相が施政方針演説を行う。市場の期待を盛り上げる発言を期待したいが、昨日来のネガティブな動きを反転させるほどの話は出てこないだろう。為替は円高推移で調整色の強い動きを続けそうだ。自律反発はあっても、戻り売り圧力が強いだろう。実質ゴトー日(5・10日)の仲値も、上値を抑える方向に作用しそうだ。本邦株式市場も、米株下落や海外市場での円買い進行を受けて上値が重そう。リスク回避的な方向を意識して、週末のポジション調整が進むことになるか。