本日の見通し(東京市場 為替) リスクオンムードが継続するかまずは注視
2014年03月07日 08:02
昨日のNYタイムは、ユーロが急上昇した。欧州中央銀行(ECB)理事会で利下げが見送られ、インフレ率回復の見通しも示されたことが手掛かりとなった。ユーロドルは1.37ドル半ばから一時1.3874ドルまで年初来高値を更新。昨年12月につけた2013年高値1.3894ドルに迫った。ユーロ円も141円前半から1月10日以来の143円台回復に迫る142.91円まで上昇した。ドル円もしっかり。米新規失業保険申請の減少、堅調な株価動向、さらには本邦の年金資金の運用改革をめぐる思惑から1月29日以来の103円台回復。103.17円まで上値を伸ばした。
円建てのCME225先物が、大証の日中終値と比べて150円超上昇して取引を終えたことから、本邦の株式市場は買いが先行すると見られ、海外時間で進んだリスク選好地合いが東京タイムでもまずは続きそうだ。ドル円・クロス円は底堅さを維持した展開が見通せる。ただ、株高の流れはある程度織り込まれているほか、公的年金についても、専門委員会は委員から草案の一部に対して異論が出たため結論が先送りとなったことで、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が直ちにリスク資産への投資を拡大するわけではないため、円売りの勢いがどこまで続くかは不透明だ。また、今週最後のビックイベントである米雇用統計を控えて慎重姿勢が強まることが予想され、取引が一巡すれば徐々に模様眺めムードが広がりそうだ。また、中国の社債の債務不履行(デフォルト)懸念がくすぶるなかで、この話題にも気を配りたい。