本日の見通し(東京市場 株式) 新興国リスクの織り込み度合いを見極め 日経平均は終値で15000円を維持できるか

2014年01月30日 08:26

 東京市場は全面安スタートが予想される。新興国懸念を背景に再びリスク回避姿勢が広がる公算が大きい。FOMCでは100億ドルの資産買い入れ額の縮小が決定され、目先のイベントはひとまず通過した。きょうは米国株安や円高が悪材料視されるのは仕方ないにしても、新興国リスクを背景とした週初の大幅安で市場がどの程度悪材料として織り込んでいたかを見極める局面であろう。日経平均株価は取引時間中の直近安値(14933円)を割り込む可能性はあるが、終値ベースがどの水準で落ち着くかに着目したい。
 きょうの決算は、カルビー、OLC、コニカミノルタ、新日鉄住金、東芝、NEC、富士通、カシオ、ダイハツ、野村HD、KDDI、サイバーエージ、タカラバイオ、アンリツなどが予定している。
 
 日経平均株価の予想レンジは14800円-15200円。5日線(15291円)下からのスタートが予想され、下げ幅を広げる展開が予想される。きのうの上昇で1/14安値(15383円)まで戻した反動が予想されるが、テクニカル分析上ではあっても不思議な動きでははい。直近安値を付けた15000円前後で下げ止まるかが重要である。
 
 29日のダウ平均は大幅反落。前日比189.77ドル安の15738.79ドルで終了した。トルコ・リラは売られるなど新興国市場の不安定な状況が続いたことから、市場ではリスク回避色が強まった。こうした状況下で行われたFOMCでは、市場予想通りに100億ドルの資産買い入れ額縮小が決定された。声明文もマイナーチェンジとなったのみで、継続的な資産買い入れ額縮小が意識され、株式相場の重しとなった。個別では4半期決算が予想を上回った化学品大手ダウ・ケミカルが上昇した一方、28日に発表した4半期決算が失望されたヤフーインクが売られた。
 NASDAQは前日比45.53ポイント安、S&P500は前日比18.30ポイント安で終了。円建てのCME225先物は昨日の大証日中終値と比べ405円安の14975円、ドル建ては390円安の14990円で終えた。