本日の見通し(東京 為替) 基本は円安シナリオ、形成されやすい流れを追う
2013年11月12日 08:22

11日の為替市場ではユーロが買い戻された。先週の欧州中央銀行(ECB)理事会での予想外の利下げを背景としたユーロ売りに調整が入り、ユーロドルは1.34ドル前半、ユーロ円は133円前半まで反発している。対資源国通貨でもユーロが買い戻された。ドル円は99円ちょうどを挟んで底堅さもあったが、NY市場がベテランズデーで市場参加者が乏しかったことから、米雇用統計発表後の高値圏を引き継いだまま方向感は薄かった。オセアニア通貨はユーロ買い・資源国通貨売りのなかで上値が重く、豪ドル/ドルは0.93ドル半ば、NZドル/ドルは0.82ドル前半まで水準を切り下げた。
本日の東京タイムでドル円は底堅い展開を続けそうだ。昨日は小動きだったものの、99円割れでは支えられ、強かった米GDPや米雇用統計後の流れを残している。先週末にかけて突破した5月以降の三角もち合い上限がレジスタンスからサポートに転換した印象もあり、上値を試す場面が増えてくるのではないか。東京タイムでのイベントで注目度の高いものはなく、きっかけとなるとすれば株価の動向だろうが、米政府機関が閉鎖された時期の米経済指標が悪くないこと、ECBが迅速に景気支援に動いたことなど、市場がリスク選好に向かう素地はある。また、クリスマスに向けて和やかな雰囲気が広がっていくなら円は売られやすいと思われる。手がかりが不十分でも形成されやすい流れを探りつつ展開を見極めることになりそうだ。
