本日の見通し(アジアタイム 為替) ドル円の戻り限定的か 米雇用統計の余韻で
2014年01月13日 08:35
先週末のNYタイムではドルが下落。米12月雇用統計で失業率が急低下した一方、非農業部門雇用者数(NFP)が市場予想を大幅に下回る結果だったことで米金利の値動きと連動する格好でドル安が加速した。ドル円は昨年12月23日以来の安値となる103.83円まで下落。ユーロドルは1.3688ドル、ポンドドルは1.6517ドル、豪ドル/ドルは0.9005ドルまで上昇した。加ドルは米国と同時刻に発表された加雇用指標が弱かったことで、ドル/加ドルは1.0946加ドル、加ドル円は95.11円まで加ドル安で推移した。
NFPは調査週の悪天候の影響を加味してもネガティブサプライズであり、失業率も労働参加率の低下による改善がメインだったとの見方から米雇用統計は弱めの結果として受け止められた。労働参加率低下は社会的構造や人口動態の変化もあるため一様に悪い結果とはいえず、就業者数に関しても翌月の反動が期待され、米国の労働環境が一気に悪化に転じたとは思えない。ただ、1月から量的緩和(QE)の縮小をスタートさせた矢先であり、ADPの結果も期待値を高めていただけに前のめり気味だった市場の期待に歯止めがかかったことがドルの大幅な下落につながったと思われる。中長期的な見方には変化はないが、目先は雇用統計の余韻を引きずる格好でドル円は上値の重さを継続させることも見込んでおきたい。今日は東京市場が休場なため、なおさら円売りも手控えられよう。