ロンドン為替概況 豪ドル軟調も、目立った材料に欠ける

2013年11月26日 21:26

26日のロンドン市場は、豪ドルの軟調な動きが目立った。豪ドル/ドルはロンドン早朝に0.92台に乗せる場面があった後は終始売り圧力にさらされ、0.9120台へと反落。豪ドル円は93円台前半から92.50台へと水準を下げている。いずれも昨日の安値水準に接近しており、東京タイムの上げを帳消しにしている。対ユーロでも軟調。豪ドルにとっては、豪金融当局の豪ドル高けん制の効果が継続している。
 
対するユーロやポンドは比較的堅調。ユーロドルは一時1.3570近辺、ポンドドルは1.6195近辺など本日の高値を更新する場面があった。ただ、ユーロにとってはクーレECB専務理事が、必要ならば金利に低下余地ある、マイナスの中銀預金金利はあり得る、などと述べたことで上げは一服している。ポンドにとっては英金融当局者らの議会証言で緩和姿勢継続が示されことが上値を押さえた面もあったようだ。カーニー英中銀総裁は、景況感、信頼感の際立った改善がみられるとしながらも、労働市場には多くの余剰がある、依然としてユーロ圏に関連した下方リスクはあるなど慎重な見解。ビーン英中銀副総裁は、引き締め策は急がない、持続性のある成長を望む、などとした。
 
ドル円は、101.50-55レベルから一時101.35レベルと東京朝方の安値に並んでいる。欧州株が全般に軟調なことや米10年債利回りが2.71-2.72%台とこのところの低水準で推移していることが買いを一服させている。ただ、全般に値幅は限定的。クロス円は方向感に欠ける振幅。ユーロ円は137円台、ポンド円は164円挟みでの上下動に留まっている。方向性が明確だったのは豪ドルだけだった。