ロンドン為替概況 英雇用改善でポンド急騰 日銀早期緩和後退で円買いも

2014年01月22日 21:48

22日のロンドン市場はポンド相場が急騰したもののその他通貨の目立った値動きはなかった。
 
英国立統計局は英9-11月期のILO基準の失業率が7.1%だったと発表、予想7.3%を下回り約5年ぶりの低水準となった。英中銀が利上げを検討する目標7%に近づいたことでポンドは急騰、対ドルでは発表直前の1.6460台から70ポイント程度上昇し、高値圏でもみ合った後は1.6566近辺まで上値を伸ばしている。ユーロポンドは約1年ぶりに0.82を割り込んだ。今回の数字を受けて市場では早期利上げ観測が高まり、米シティは利上げ時期を今年第4四半期と従来予想より前倒している。
一方、同時刻に発表された今月開催の英中銀金融政策委員会の議事録では、失業率目標は予想より早めに達する可能性があると指摘したが、近く目標に達しても直ちに利上げをする必要はないとの認識を示している。
 
ドル円は104円台前半でもみ合った。日銀の政策決定後に下落後、104.58近辺まで反発したあとはやや伸び悩んでいる。黒田日銀総裁は会合後の会見で、物価や景気動向はおおむね予想通りとし、物価目標の達成に自信を示したことで早期の追加緩和観測が後退し、ドル円を押し下げる場面があった。
ユーロドルは、豪州の強い物価指数を受けたユーロ売り/豪ドル買いの流れを背景に序盤に1.3535近辺まで下落した後は、もみ合う展開だった。独自材料に乏しく、ポンド相場の値動きにもユーロ売り/ポンド買いとポンド買い/ドル売りに挟まれ、ユーロドル自体は一方に傾くことはなかった。