ロンドン為替概況 英利上げ観測残りポンド買い

2014年02月12日 21:56

12日のロンドン市場はポンド相場が主導する展開。英中銀の四半期インフレ報告を受けてポンドが主要通貨に対して買われており、相対的にユーロや豪ドルなどが売られた。ユーロ安/ポンド高が大きく進む中でユーロの下落が目立ち、ユーロ円の売りにドル円もつれ安となっている。ドイツ政府は2014年の成長率見通しを従来の1.7%から1.8%に引き上げてユーロ買いが入る場面もあったが、ユーロ売り/ポンド買いの動きに上値は保てなかった。
 
四半期報告では、2014年の成長率見通しを従来の2.8%から3.4%に引き上げ、向こう3年間の成長率見通しも大幅に上方修正した。失業率に関しては11-1月に目安とする7%に低下と従来から前倒しし、来年初めまでにさらに6.5%に低下するとの予想を打ち立てている。また、失業率が目安に達した後も政策金利を0.5%に維持する余地があると従来の主張を繰り返した。カーニー総裁は現在のガイダンスの設計に非常に満足しているとしたが、市場ではガイダンスの強化策が出てくると予想していたこともあり、早期利上げ観測が残りポンド買いが入った。報告書の中で、市場は2015年第2四半期の利上げを織り込んでいると指摘しているが、一部では年内を見込む向きもあるようだ。