ロンドン為替概況 欧州通貨と円買い ユーロ圏景況感は改善
2014年01月23日 21:54
23日のロンドン市場は欧州通貨と円が買われる展開だった。
ロンドン早朝はスイスフラン買いが先行した。スイス当局が銀行の資本バッファー(評価損などに対応する目的の資本)の基準を引き上げると公表し、フランは主要通貨に対して買われ、フラン買いにつられてユーロにも買いが入り、ポンドもつれ高となった。
フランスのPMIに続きドイツPMIも良好な数字だったため、ユーロは大きく値を上げる展開。ドイツ1月の製造業PMIは2011年5月以来の高水準を付けた。ユーロポンドが約1年ぶりの安値を付けていたこともユーロの買戻しを誘った。ユーロドルとユーロ円は1週間ぶりの高値を付け、ポンドドルは2011年8月以来の1.6615近辺まで上昇した。その後、欧州株の下落につれて円買いが入り、ドル円や豪ドル円は本日安値を更新している。
豪ドルと加ドルの弱さが目立った。豪ドルに関しては中国の製造業景況感の悪化が嫌気され、昨日の豪消費者物価指数を受けた豪ドルの上昇を完全に打ち消している。豪ドルはユーロに対して3週間半ぶりの安値を付けた。加ドルはドルに対して2009年7月以来の安値を付けている。カナダ中銀は低インフレに警戒感をもっており、ポロズ総裁が利下げの可能性を否定しなかったことが加ドルの重石になっている。