ロンドン為替概況 方向感乏しい値動き

2014年02月21日 21:50

21日のロンドン市場は、週末のG20を控えて方向感に乏しい値動きとなっている。神経質な振幅をみせたのがポンド相場だった。この日は英小売売上高が注目された。ロンドン早朝には対ユーロでポンドが買われたが、指標発表直前には一変して下押し。1月の英小売売上高は前月比-1.5%と市場予想-1.0%を下回り、12月の+2.5%から大きく落ち込んだ。しかし、発表後は急速にポンドは反発するなど方向感に欠ける動きだった。ポンドドルは1.6610レベルから1.6690レベルで、ポンド円は170.10レベルから171円手前までの上下動だった。1月の英公共部門ネット負債は-64億ポンドと12月の90億ポンドから改善したが、市場予想-91億ポンドには届かなかった。
 
ユーロは狭いレンジ取引。ユーロドルは1.3702-1.3725、ユーロ円は140.29-140.81のレンジに留まっている。ドル円はロンドン早朝に上値を試したが、102.61レベルまで。その後は失速して102.30台まで反落。ただ、欧州株が小幅高で推移していることや、米10年債利回りが2.75%近辺で静かな取引となっていることでレンジ内で揉み合っている。この後の米中古住宅販売件数の発表を控えていることや、週末のG20の行方を見極めたいとのムードもあって全般に動きづらいムードが広がっている。G20では米緩和縮小と新興国市場についての議論が中心となる見込み。また、ウクライナ情勢が不透明であることから、米格付け会社S&Pが同国の格付けを引き下げたが、ユーロ相場などの反応は特段みられなかった。