ロンドン為替概況 新興国懸念後退で円とフラン売り FOMC控えてドル買いも
2014年01月28日 21:57
28日のロンドン市場はドルと資源国通貨の買い、円とスイスフランの売りが目立った。新興国懸念が後退する中、FOMCの結果に注目が集まっており米金利は短期債から長期債まで幅広く上昇しており、ドルを押し上げた。一方、豪ドルやNZドル、加ドルはドルに対しても強含みの展開で、東京時間に発表された豪州の企業景況感が良かったことや、新興国懸念の後退が買いを呼んだ。
欧州株や大証夜間取引の日経平均先物、米株先は上昇しており、ドル円は103.25近辺まで一時上昇した。新興国懸念が後退する中、避難先とされていた円とスイスフランには売りが入った。本日のトルコ中銀による緊急会合の結果に期待が寄せられ、トルコ・リラは堅調に推移している。利上げ期待があるが、会合を前にしてバシュチュ総裁は必要なら金融引き締めの継続を躊躇しないと表明している。インフレの抑制とリラ防衛に向けて断固とした措置を取る姿勢も示した。結果は日本時間29日午前7時に公表される予定。
ユーロとポンドはドルに対して軟調な展開。朝方、ドイツ輸入物価指数が予想を下回りユーロを押し下げた。その後、英10-12月期のGDP速報値は事前予想と一致する前期比0.7%だったが、前回から伸びは鈍化したことでポンドは対ドルで40ポイント程度急落、すぐに戻りはしたものの、その後再び値を落としている。カーニー英中銀総裁は先週末に当面の利上げがないことを示唆しておりポンド売りは入りやすい。なお2013年通年の成長率は1.9%で2007年以来の高水準だった。