ロンドン為替概況 弱い経済指標やウクライナ懸念でユーロ売り
2014年02月27日 21:56

27日のロンドン市場はウクライナ情勢が嫌気され、リスクオフ的に円とドルが買われた。ドル円は101.72近辺と1週間ぶり安値、ユーロドルは1.3643近辺と2週間ぶり安値を付けた。スイスフランにも資金は向かっており、ユーロフランは10ヶ月ぶりの安値を付けている。
ユーロ圏の弱い経済指標はユーロの重しとなった。ドイツ全体の消費者物価指数の発表前にザクセン州の消費者物価指数は前年比で前回値を下回り、スペインのGDP改定値は予想外の下方修正だった。ドイツの失業者数は予想より減少し、ユーロ圏の景況感は予想外の上昇だったがユーロ買いの反応は目立たなかった。
ウクライナでは暫定政権が樹立したものの、ロシアはウクライナ近辺で軍事演習を加速させ戦闘機が警戒態勢に入ったと伝わった。またウクライナ南部のクリミア半島では親ロシア派が地方議会と政府の建物を占拠した。ロシアはIMF主導の金融支援に参加する姿勢を示しているが、支援に動くまでは数週間かかると見られており、金融不安も強い。ウクライナとロシアの通貨は大きく下落している。
韓国国防当局者によると、北朝鮮は東岸沖に向けて短距離ミサイル4発を発射したとのこと。詳細は明らかにされていないが、国連決議に違反する恐れのあるスカッドミサイルの可能性があると韓国政府筋は話している。米韓の軍事演習への対抗措置と見られるが、為替市場では反応しにくく目立った値動きは特に見られない。
