ロンドン為替概況 リスクオフで強まる円買い 質への逃避へ
2014年01月24日 22:04
24日のロンドン市場はリスクオフ・ムードが強まった。円とスイスフランが逃避的に買われ、ユーロも中盤には買いが入った。昨日の弱い中国製造業景況感が嫌気され、新興国市場全般に資金流出懸念が強まり、本日もトルコ・リラはドルとユーロに対して過去最安値を更新した。欧州株式市場で主要指数は1%以上下落しており、大証夜間取引の日経平均先物3月物は日中比400円超下落して約2ヶ月ぶりに期近物としては15000円を一時割り込んだ。米債やドイツ債が買われ(利回りは低下)、南欧債は下落、NY原油先物も値を崩している。ドル円は断続的にストップロスのドル売りを巻き込み、102円近辺と7週間ぶり安値を付けた。
新興国市場懸念が強まったのは昨日のアルゼンチンが発端でもあった。国債のデフォルト懸念が強まっており、通貨ペソは急落した。本日は、為替規制を解除してドルの購入を容認すると発表しており、さらなる下落も予想される。
豪ドルの下げがきつく、主要通貨に対して大きく値を崩した。東京時間に豪中銀理事が豪ドル高をけん制したことが背景にあり、株価の下落も豪ドル安を誘っている。対ドルでは2010年7月以来、対円では9月2日以来、対NZドルでは2005年12月以来の安値を付けた。ポンドも値を落としており、カーニー英中銀総裁が緩和策を続ける意向を示したことが売りにつながった。ポンド円はロンドン早朝の172.31近辺を高値に3円以上値下がりして169円を一時割り込んでいる。