ロンドン為替概況 ユーロ軟調、ECB高官の追加緩和発言で

25日のロンドン市場は、ユーロが軟調に推移した。ハンソン・エストニア中銀総裁が、ECBは政策金利を一段と引き下げる準備、と述べたことがきっかけ。同総裁はブルームバーグのインタビューに、ECBは技術的に預金金利をマイナスにする用意ができている、慣例となっている25bpの変更幅を見直すことが可能、などと述べている。東京タイムにも、ノワイエ仏中銀総裁が、しばらくの間は低金利、もしくは必要ならさらなる緩和を行う、と述べており、市場にはECBによる追加緩和観測が広がった。また、リンデ・スペイン中銀総裁は、スペイン経済は顕著に改善している、としながらも、成長は失業率低下にはまだ力不足、金融政策の波及メカニズムは不十分、などの懸念を示していた。ユーロドルは1.3540近辺から一時1.3510割れ水準まで下押しされた。ユーロ円は134.40近辺へと反落。しかし、欧州株が堅調なこともあって円相場は全般に円安水準を保っている。ユーロ円は売り一巡後は134円台後半へと下げ渋っている。豪ドル円は92.80台まで下げたあとは93.30近辺と東京市場での高値水準に並んでいる。ドル円はロンドン早朝に101.92レベルと5月29日以来の102円台乗せに迫ったが、ロンドン市場では101.65近辺まで一時反落。しかし、下げはそこまでで101円台後半での高止まり状態となっている。ドル相場はややドル買いが優勢。ユーロドルの下げにつれて、ポンドドルは1.62割れ。しかし、値幅は30ポイント程度の下げに限定されている。豪ドル/ドルは対ユーロでの買いもあって0.9120近辺から0.9160台へ反発、と各通貨で方向感はまちまちだった。
                        