ロンドン為替概況 ユーロ圏インフレ率は予想上回りユーロ買い

2014年02月28日 22:09

28日のロンドン市場はユーロとスイスフランが上昇した。注目された2月のユーロ圏消費者物価指数が予想を上回る伸びだったことでユーロは急騰、対ドルで1.3730前後から1.3813近辺と、昨年末以来の1.38台まで上昇した。ユーロと連動しやすいスイスフランも同時に買われている。ポンドドルもユーロドルにつれ高となったが、ユーロ買い/ポンド売りの流れもあり、失速している。
連日市場の懸念となっているウクライナ情勢では、クリミア半島で空港をロシア軍部隊が封鎖したとウクライナ内相が示唆する一方、ロシア軍とは関係がないとの情報もあり錯綜している。その中、中銀が外貨預金の引き出し制限をかける措置を講じたこともあり、通貨は反発している。
 
2月のユーロ圏消費者物価指数は前年比0.8%と事前予想を0.1ポイント上回り前回値と並んだ。引き続きECBが目標とする2%にはほど遠いレベルではあるが、予想とのずれがユーロ買いを誘った。来週のECB理事会に向けて、来週前半も思惑中心にユーロ相場は上下動しそうだ。同時に発表された1月の失業率は12%と10月からの横ばいが続き、4月から9月まで付けた過去最悪水準の12.1%からは改善しているものの、引き続き高水準。