ロンドン為替概況 ドル円は4ヶ月ぶり高値 ドラギ総裁発言でユーロ買い
2013年11月21日 21:52
21日のロンドン市場でドル円は100.93近辺と7月10日以来の高値を付けた。日経平均株価が約半年ぶりの高値を付けて終えると、100.60前後のストップロスのドル買い注文を巻き込んで上昇、その後は100.60を割ることなく堅調に推移している。米量的緩和策の早期縮小観測が出ているなか、日銀は本日異次元金融緩和策を継続することを全員一致で決定しており、日米金融政策の方向性の違いがドル高/円安を促している。
ユーロドルやポンドドルには買戻しが入った。下値が限定されたことで下げ渋るなか、ドラギECB総裁が中銀預金の付利金利についてマイナス金利について推測するなと戒め、前回の会合後に新しいニュースはないと語ったことでユーロ買いが入りポンドもつれ高の格好となっている。昨日は関係者の話としてマイナス金利の可能性が示唆されユーロが売られていた面があり、総裁発言は買戻しを誘った。ユーロ円とポンド円も上昇しており、ポンド円は2009年8月以来の162円台を付けている。朝方は発表された経済指標で、フランスPMIは低調でその後発表されたドイツPMIは好調だったため、ユーロは売りが先行、買戻しが入る場面もあった。
豪ドルは値を落とす展開。米量的緩和の縮小観測から豪ドル売り/ドル買いが入っているなか、豪中銀のスティーブンス総裁が豪ドル安を促すために為替介入もありうると語ったことが豪ドル売りを誘った。対ドルでは約2ヶ月ぶりの安値圏で推移している。
総裁は、介入が費用対効果をあらわしているとは確信していないが、常に介入を避けるとは限らないと述べている。