ロンドン為替概況 ドルは円や欧州通貨に対して軟調

2013年09月25日 20:57

25日のロンドン市場でドルは円やユーロ、ポンドなどに対して軟調に推移した。ただし、豪ドルとNZドルに対しては堅調に推移しており大きな方向性はない。ロンドン時間中に目立った経済指標や要人発言はないが、市場では米財政問題や米量的緩和策の先行き見通しに対する不透明感があり、ドルを警戒しているようだ。先週のFOMCで量的緩和策縮小が見送られたことで、ドルの買い持ちを減らす動きが続いている面もある。米10年債利回りは8月13日以来の2.635%まで一時低下した。オセアニア通貨に関しては、東京早朝に発表されたニュージーランドの貿易収支が予想以上に赤字だったことが響いている。
 
米政府は10月から新会計年度が始まるが、依然として予算案が可決していないことから10月1日以降の米政府機関の閉鎖が懸念されている。加えて10月半ばには連邦債務が上限に達してデフォルトに陥る可能性もある。年初の「財政の崖」など以前より問題になっている債務問題だが、与野党は引き続きにらみ合う構図を取っている。市場ではこれまで同様に玉虫色で何とかなるとの楽観視するムードは強いが、ルー財務長官は軽くみるべきではないと警笛を鳴らしている。先週金曜日に米下院は暫定予算案を可決し、本日は上院が同案を試験的に採決する見通し。