ロンドン市場 午前概況 景況感改善でユーロが底堅く推移 ドル円は伸び悩む

2015年03月02日 20:58

ロンドン午前はユーロが上昇。ユーロ圏の景況感改善や、インフレ鈍化傾向が弱まりつつあるとの見方が下支えとなった。ユーロドルは1.1225ドル、ユーロ円は先週末高値を上抜けして134.47円までそれぞれレンジ上限を広げた。ただ、5日の欧州中央銀行(ECB)理事会を控えて、市場の慎重姿勢は崩れず、ユーロの戻りは限定的だった。
 
4カ月連続で景気判断の分岐点である50を下回っていた伊製造業PMIが51.9へ戻したほか、独2月製造業PMIは51.1と速報値の50.9から上方修正された。また、ユーロ圏2月消費者物価指数(HICP)前年比は-0.3%と、3カ月連続でマイナスとなったが、1月の-0.6%から低下幅が縮小した。
 
また、ポンドも底堅く推移。序盤は、対ユーロでのポンド高が調整され、ポンドドルは1.5386ドル、ポンド円は184円半ばへ下押しした。しかし、英製造業PMIが昨年7月以来の高水準を記録したことで、ポンドドルは1.5420ドル近辺、ポンド円は184.93円まで切り返した。
 
オセアニア通貨はさえない展開。中国の利下げや同国の景況感改善に伴う買い戻しの流れが一巡し、戻り売りが優勢に。豪ドル/ドルは0.7756ドル、豪ドル円は93.00円、NZドル/ドルは0.7512ドル、NZドル円は90.05円までレンジ下限を拡大した。豪ドルは、明日の豪準備銀行(RBA)理事会での利下げ観測がくすぶったことが上値を重くした背景。
 
ドル円は伸び悩む格好に。ユーロ円やポンド円の上昇を支えに119.97円まで強含んだが、他通貨でドルが反落したことが影響して、120円手前で買いの勢いが和らいだ。