ロンドン市場 午前概況 ユーロ、ECB理事会前に緩和期待くすぶる

2014年03月28日 20:08

ロンドン午前の為替市場はユーロや円が軟調。ユーロについては、スペインやドイツ各州のさえない消費者物価指数を受けて、来週のECB理事会での追加緩和をめぐる思惑がくすぶったことが背景。また、ECBの追加緩和策に対する期待感から、ドイツを中心に欧州株はじり高に。買い先行だった米長期債が株価上昇に影響されて下げに転じると、金融市場全体でリスク選好的な流れに傾斜。円の上値を重くした。ただ、週末を控える中で積極的な取引は限られたようで、各通貨の値幅は限定的だった。
 またそのほかの経済指標では、英10-12月期GDP・確報値は前期比・前年比とも改定値から変わらずだった。
 ユーロドルは、1.3720ドル割れに観測されたストップロスの売りオーダーをこなして1.3705ドルまで下落幅を拡大した。1.37ドルの大台割れを回避すると、短期勢の買い戻しから1.3730ドル付近まで持ち直したが、金融政策をめぐる警戒心から戻りは鈍かった。ユーロ円も139.96円まで下落した。ただその後は、ユーロの下げ渋りや円安の流れが加わり140.64円まで切り返すなど、荒っぽい展開となった。
 一方で、ドル円は上昇幅を拡大。リスク選好に伴う円売りの流れを受けて、102.38円まで本日高値を塗り替えた。クロス円もしっかり。ポンド円は170.15円、豪ドル円は95.01円、NZドル円は88.95円、加ドル円は92.92円までそれぞれ上昇幅を広げた。オセアニア通貨は東京タイムからの底堅い流れが継続した。