ロンドン市場 午前概況 やや円買い・ドル買い、英欧指標への反応は限定
2014年04月15日 19:41
ロンドン午前の為替相場ではやや円買い・ドル買いが優勢となった。ウクライナ情勢をめぐる緊迫化が再度警戒されるなか、ややリスク回避の動きが優勢となった。ただ、NYタイムにイエレンFRB議長の講演を控えており、値動きは限定的にとどまっている。101.99円を高値に伸び悩み、102円大台の重さが意識されたドル円は、欧州株や日経225先物が弱含むなか、101.69円まで下落した。また、中国の1-3月期国内総生産(GDP)や3月の小売売上高、鉱工業生産など主要経済指標の発表をあすに控え、後場の上海総合指数が下げ幅を1.5%に近い水準まで拡大したことも嫌気されて、オセアニア通貨は一段安となり、豪ドル/ドルは0.9381ドル、NZドル/ドルは0.8634ドルまで下押した。対円でも、豪ドル円は95.46円、NZドル円は87.90円まで下げ幅を広げた。
ポンドは英インフレ指標の発表前後でやや荒っぽい動きとなった。指標発表直前にかけてポンド売りが先行したが発表後に急速に買い戻しが進み、ポンドドルは1.6661ドルから1.67ドル前半、ポンド円は169.52円の安値から170円前半に水準を切り返し、下げ幅をほぼ取り戻した。英3月消費者物価指数は前年比で市場予想通りの+1.6%で約4年半ぶりの低水準となった。同時に発表された英住宅価格が前年比で市場予想を大幅上回る+9.1%となり、2010年6月以来の高水準となったこともポンドの買い戻しを支援した。また、ユーロ圏の経済指標は強弱まちまち。独ZEW景気期待指数は市場予想を下回った一方で現況指数は強く、ユーロ圏貿易収支(季調前)は市場予想を上回る黒字額だった。指標結果にユーロの反応は限定的だが、ECB当局者のユーロ高けん制発言を背景とした重い地合いを引き継ぎ、ユーロドルは1.3790ドル、ユーロ円は140.30円を安値に戻りが鈍い動きとなった。