ロンドン市場 午前 英PMI強くポンド高に、ユーロ圏PMIも強め

2013年08月05日 20:51

 ロンドン午前の為替市場では、欧州通貨中心に動意が見られた。値動きが目立ったのがポンドで、英サービス業PMIが2006年12月以来の高水準となったことが手がかり。英景況感の改善が加速しており、景気の先行きに対して悲観論は一段と後退している。ただ、目下の注目は英景気動向よりも今週水曜日に発表される英インフレ報告でのフォーワード・ガイダンスである。
 ユーロ圏各国でもPMIの改善が目立った。スペインや伊のサービス業PMIは前月分を上回ったうえ、仏やユーロ圏のサービス業PMIは確報値から上方修正された。独サービス業PMIが下方修正されたとはいえ、全体的には強く、一時はユーロ買いで反応した。ただ、英PMIほどインパクトのある数字は見られず、ユーロ高は失速。
 この他、ロンドン朝方に限られたが、円買いも入った。来週からは本邦勢の夏季休暇が本格化することで、休暇入り前の円買いが持ち込まれたもよう。リアルマネーがクロス円に売りを入れたとの観測もあった。大証日経平均先物に動意は乏しく、円相場の手がかりにはならず。
 ポンドドルは1.5379ドルまで上昇。発表前から英PMIが予想を上回るとのうわさが出回っていたが、蓋を開けてみれば市場予想よりもかなり強い結果だったため、発表前後でポンドは一段高となった。ポンド円は150.33円まで下げた後、151円前半まで反発している。
 ユーロドルは欧州各国の景況感改善が続くなかで、1.3301ドルまで強含んだが勢いは限定的。130.55円まで下げたユーロ円の戻りも130.90円付近までだった。
 円絡みでは、ドル円が98.28円まで下げた後、安値もみ合いに。豪ドル円は東京タイムからの下げ幅を維持し87円半ばで小動き。NZドル円はNZ産乳製品の汚染問題から引き続き軟調で、76.39円までじり安。
 豪ドル/ドルは明日の豪準備銀行(RBA)理事会を控えて買い戻しが若干入り、0.8848ドルの安値から0.89ドル前半まで反発。対主要通貨でのドル売りからNZドル/ドルも0.78ドル前半まで反転したが、その後は戻り待ちの売りに押されている。