ロンドン市場 午前 緩和観測後退、ユーロドルは1.38台へ強含む

2014年02月28日 20:45

ロンドン午前の為替市場はユーロやポンドが上昇。金融政策をめぐる見通しに修正が入ったことが手掛かりとなった。ユーロは、ユーロ圏2月消費者物価指数が+0.8%と市場予想+0.7%を上回ったことで、インフレ低下に歯止めがかかりつつあることが意識され、3月のECB理事会での追加緩和期待が巻き戻された。またポンドは、英住宅金融機関ネーションワイドが発表した2月の英住宅価格が前年同月比+9.4%と前月の+8.8%から加速し、約3年10カ月ぶりの高い伸びとなったことで、イングランド銀行の早期利上げ期待がくすぶったことが支えなった。そのほか、利上げ期待が強いNZドルも堅調に推移するなど、金融政策が引締め方向に向かいそうな国の通貨は全体的に底堅い展開となった。
 ユーロドルは、昨年末以来の1.38ドル台を回復し、1.3814ドルまで上昇幅を拡大。ユーロ円も指標結果を受けて140.74円まで急伸した。ポンドドルも、住宅市場の好調さを受けた流れを継続し1.6769ドル、ポンド円は170.67円まで日通しの高値を塗り替えた。また、3月13日のNZ準備銀行・理事会での利上げ期待が後押しとなって、NZドル/ドルは0.8424ドル、NZドル円は85.80円まで日通し高値を塗り替えた。
 一方で、円は軟調。日銀の追加緩和期待がくすぶるなか、米長期金利がもち直したことで、日米の金利差拡大が意識された。ドル円は101.90円台まで下値を切り上げるなど底堅く推移した。