ロンドン市場 午前 欧州通貨の一角がレンジを拡大、ドル円は動意鈍い

2014年02月26日 21:17

ロンドン午前の為替市場では、一部の通貨は本日の値幅を上下に広げたが、方向を決定付けるような話題が見当たらず、多くの通貨は足元レンジでの推移に終始した。
 ユーロドルは、上下にわずかに値幅を拡大。序盤は市場全体でのドル買いに押されて1.3733ドルまで売りが先行した。しかし、ECB当局者の「3月6日のECB理事会で金利を動かすといったコンセンサスは現状ない」との発言が伝わり反発。ECBの緩和策をめぐる思惑が巻き戻される中、ユーロドルは1.3757ドルまで上昇幅を拡大した。とはいえ、日通しのレンジが25bp程度と極端に狭く値動きは限定的だった。ユーロ円も140.78円まで上昇幅を広げる局面はあったが、動意は鈍かった。
 ポンドも上下に振幅。序盤にリアルマネー系の売りが強まり、ポンドドルは1.6661ドルまで下落。その後は反発に転じて1.6702ドルまで切り返した。ポンド円も170.95円まで上昇幅を拡大した。本日発表された英10-12月期GDPは、前期比が速報値と変わらずの+0.7%だった。前年比は速報値+2.8%を下回る+2.7%だったが、英経済の回復地合いは維持されているとの判断からポンドの上昇を支えた。ただ、複数当局者が利上げに対する慎重な姿勢を示したことで、上値も伸ばしきれなかった。
 一方で、資源国通貨の買い戻しは一服。前半は、落ち着いた中国人民元動向を受けて買い戻し基調が続いたが、先行きに対する不透明感が払しょくされない中で、上昇の勢いは長続きしなかった。豪ドル/ドルは0.9026ドルを高値に0.9000ドル前後まで小幅反落。NZドル/ドルは0.8345ドルを頭に伸び悩む格好となった。クロス円も同様の展開となり、豪ドル円は92.38円、NZドル円は85.40円まで上昇幅を広げた後は買いの勢いが鈍った。この間、ドル円は102.30円付近でもち合い。円に関するニュースが少なかったほか、他の金融市場も落ち着いていたことで、値幅は極端に限られた。