ロンドン市場 午前 東欧リスクでユーロ円は10日ぶりの138円台
2014年02月27日 20:51

ロンドン午前の為替市場は安全志向が強まる格好に。ウクライナのクリミア半島で、武装集団が地方政府庁舎と議会の建物を占拠したほか、同国とロシア軍との衝突が懸念されるなど、ウクライナの情勢に対する緊張感が高まったことでユーロやポンドを中心にリスクを回避する流れが強まった。ユーロに関しては、予想を下回る仏消費者信頼感や、軒並み前月を下回るドイツ各地の消費者物価指数(CPI)・前年比を受けて、ECBの追加緩和観測が強まったことも重しとなった。一方で、東欧の地政学的リスクを受けて、避難先となりやすい円やスイスフランは底堅く推移した。
ユーロドルは、昨日安値1.3662ドルを下回ると下落の勢いが加速し、1.3643ドルと13日以来の水準まで低下した。ユーロ円も138.80円と10日ぶりの安値をつけた。ポンドドルは1.6617ドル、ポンド円は169.06円までレンジ下限を塗り替えるなど、欧州通貨の弱さが目立った。ドル円やそのほかのクロス円も上値の重い展開となり、ドル円は102円の大台を割り込んで101.72円まで下押ししたほか、豪ドル円は90.71円、加ドル円は91.36円までそれぞれレンジ下限を広げた。日経平均先物が夜間取引で250円超下げたほか、米長期金利が低下したことで日米の金利差が縮小するとの思いも円買いを後押しした。
また、対豪ドルで強含んだことを手掛かりに対ドル・対円でじり高基調だったNZドルは頭打ちに。NZドル/ドルは0.8359ドル、NZドル円は85.43円をそれぞれ高に伸び悩んだ。一方で、スイスフラン(CHF)は比較的底堅い展開。対円では他通貨と同様に円高地合いに押されて114.16円まで下げ幅を広げた。ただ、ユーロに対しては昨年4月以来の高水準をつけたほか、ドルに対してもCHFは強含んだ。
