ロンドン市場 午前 新興国懸念を再び意識 リスク回避が強まる

2014年01月31日 20:34

 ロンドン午前は、トルコ・リラや南ア・ランド(ZAR)が軟化するなど、新興国リスクが再び意識された。日経平均株価の下落受け東京タイムに進んだ円買いはいったん緩んでいたが、ドル円やクロス円は再び下値を探る動きとなった。
 ドル円は102.75円付近まで戻りを見せていたものの、円買いが強まると102.29円まで本日安値を更新。ユーロ円が昨年11月28日以来の安値138.41円、ポンド円が168.32円まで下落するなど、クロス円でも円買いが優勢だった。資源国通貨に対しても円買いが進み、豪ドル円は89.35円、加ドル円は91.43円まで下落。NZドル円も83円後半から83円前半へ軟化した。
 ユーロドルは弱いユーロ圏インフレ指標を受け、一時1.3518ドルまで下落。ユーロ圏1月消費者物価指数・速報値は前年比+0.7%となり、昨年10月と同水準の伸びにとどまった。市場予想の+0.9%より弱く、物価上昇率は依然として低水準に抑えこまれている。ユーロ圏のハト派的な金融政策変更につながるとの警戒感を高めた。ただ、来週に欧州中央銀行(ECB)理事会を控えていることもあり、一方的にレンジを広げる動きにはつながっていない。ポンドドルは対ユーロでポンドが軟化したことも重しとなって、1.6440ドルまで下押した。
 資源国通貨は対ドルでも売られた。リスク回避傾向から抜け出しきれない状態で、豪ドル/ドルは0.8726ドルまで下落し、NZドル/ドルは0.81ドル前半で重い動きを継続。ドル/加ドルは1.1194加ドルまで加ドル安となった。