ロンドン市場 午前 新興国懸念の円買い継続、ドル円は102円まで

2014年01月24日 21:34

 ロンドン午前は円が全面高。昨日からの新興国への懸念を背景としたリスク回避の円買いが継続。新興国をめぐっては、アルゼンチン国債のデフォルト懸念が再燃し、アルゼンチンの通貨・ペソは大幅下落した。トルコ・リラも連日で過去最安値を更新している。また、中国の景気減速・信用不安への懸念も強まっている。夜間取引で大証日経225先物が400円超の大幅下落で15000円の大台を割り込み、円買いが加速した。ドル円は102.00円まで下押し、昨年12月6日の以来の安値をつけた。黒田日銀総裁の「日本は増税後も1.5%程度の成長を継続へ」、「2%のインフレ率達成までは長い道のり」との発言が伝わったが、為替相場での反応は見られなかった。
 クロス円も大幅下落。ユーロ円は139.85円まで下げ幅を広げ、昨年12月6日以来の安値をつけた。ポンド円は172.32円まで買いが先行したが、169.19円まで大幅反落し、スイスフラン(CHF)円は114.16円、加ドル円は92.08円、NZドル円は83.94円まで円高が進んだ。豪ドル円は、リドアウトRBA理事の「豪ドルは一段と下落する必要ある」、「豪ドルは0.80ドル付近が適切」との認識を示したことが引き続き意識されて、88.54円まで一段安となり、昨年9月以来の安値をつけた。
 対ドルではまちまち。ドル/加ドルは1.1055加ドルまで加ドルの買い戻しが優勢となったほか、「逃避通貨」とされるCHFも対ドルで上昇し、ドル/CHFは0.8904CHFまで下落した。一方のオセアニア通貨は軟調地合いが継続し、豪ドル/ドルは0.8660ドル、NZドル/ドルは0.8216ドルまで下落した。また、ユーロドルは、クロス円の下落が重しとなり、1.3663ドルまで下押したが、ユーロポンドでのユーロ買い・ポンド売りが進むと1.3740ドルまで反発。ポンドドルは2011円5月以来の高値1.6668ドルから1.6585ドルまで下押した。