ロンドン市場 午前 小動き ポンドは英雇用指標とMPC議事録で上下

2014年03月19日 20:10

ロンドン午前は各通貨がまちまち。円は前日引け値を挟んで不安定な上下を繰り返した欧州株の動向に影響を受けながら小幅な振れ幅となった。ドル円は一時101.69円、ユーロ円は141.61円まで日通しの高値を更新したが押し戻された。週末にEU首脳会議を控え、関係者からはロシアが更なる行動を起こせば追加の経済制裁を発動する見込みであるとの見解が伝わった。ウクライナ情勢が膠着するなかでリスク選好地合いは強まっていない。豪ドル円は92円半ば、NZドル円は87円半ばで模様眺めムードが強かった一方、加ドル円は2月4日以来の安値となる90.83円まで安値を更新した。ポロズ・カナダ銀行総裁が前日の講演で、長期的に成長と金利が低く抑えられるとの見通しを示したことも尾を引いていたもよう。ドル/加ドルも1.1182加ドルまで加ドル安で推移した。
 ポンドは英雇用指標やイングランド銀行金融政策委員会(MPC)議事録の公表を前に買いが先行。労働市場改善への期待もあって対ユーロでもポンド買いを強めた。国際労働統計(ILO)基準の失業率(3カ月)は7.2%と前回から横ばいだった一方、2月の失業者の減少は市場予想を上回った。発表後、ポンドドルは1.6642ドル、ポンド円は169.14円まで上値を伸ばしたが、MPC議事録で今後数カ月は労働市場の改善が鈍化する可能性が指摘されたほか、景気回復でポンドが一段と上昇するリスクが示されたことでポンド買いは失速。ユーロドルは対ポンドでのユーロ安を背景に1.3905ドルまでじり安で推移し反発力は乏しかった。