ロンドン市場 午前 参院選控え円はじり安、NZドルも高い
ロンドン午前の為替市場は、NZドル・ポンドが底堅く推移した一方で、ユーロは上値が重くなるなど方向性の見定めづらい展開となった。バーナンキFRB議長の議会証言を無事通過し、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の開催を控え、イベントの狭間の時期とあって、積極的な取引は控えられた。また円はじり安。今週末の参議院選挙の結果によっては「ねじれ国会の解消」が見通せるなか、安倍政権による成長戦略や日銀の緩和策への期待を手掛かりとした円ショートの仕込み的な動きが散見されるなか、大証日経平均先物が底堅く推移したことも加わり、円の上値は重かった。
NZドルは上昇。中国の李克強首相が経済成長を一定の範囲内に収める方針を示したことなどが手掛かりとなったほか、対豪ドルで節目となる水準を超えてきたことが後押しとなったもよう。NZドル/ドルは、対豪ドルで2008年11月以来のNZドル高をつけたことに反応して、0.7957ドルまで上昇幅を拡大した。また、NZドル円も79.78円まで日通しの高値をつけた。
また、ポンドも堅調に。対ユーロで0.86ポンド割れまでポンド高が進んだことが、ポンド相場を下支えし、ポンドドルは1.5267ドルまで上昇した。一方でユーロドルは、ユーロポンドでのユーロ安が波及し、1.31ドル前後まで押し戻された。この間、ドル円はじり高。本邦の参院選後の安倍政権への期待感から、東京タイムにつけて99.80円を安値に100円半まで持ち直した。またユーロ円は、ユーロドルの上値が重くなったことに引っ張られて、131円前半まで押し戻される場面はあったが、ドル円が下値を切り上げたことで下値は限定的。おおむね131円半ばで底堅く推移した。またポンド円も、153円前半まで水準を戻す展開となった。