ロンドン市場 午前 円売り・ドル買い 根強い米緩和縮小幅の拡大観測

2014年01月28日 20:29

 ロンドン午前は円売り・ドル買いが優勢となり、ドル円は103円前半を回復した。トルコ中銀の政策金利引き上げへの動きや、中国の高利回り信託商品に一応の対策が打ち出されたことを受け、新興国に対する懸念でのリスク回避は一巡。欧州株や日経平均先物が底堅く推移し、為替市場では円売りが先行した。また、明日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えるなか、依然としてテーパリング(緩和縮小)額の拡大観測は優位で、米10年債利回りは時間外取引で東京タイムに推移していた2.76%付近のレンジから一時2.78%台まで上昇。ドルが堅調となった。
 ドル円は円売り・ドル買いの流れを受け、103.26円まで上昇。クロス円も円売りを先行させ、ユーロ円は140.99円まで上昇した。ただ、厚めの売りオーダーが控える141円の節目はこなせずに、いったん140円半ばへ反落している。ポンド円も171.32円、スイスフラン(CHF)円は114.89円まで上昇。資源国通貨も底堅く、豪ドル円は90.97円、NZドル円は85.66円、加ドル円は92.90円まで上値を伸ばした。ただ、対ドルで各通貨が重い動きとなったことから、クロス円も高値をつけてから伸び悩んだ。
 ポンドドルは英GDPの発表を控え、一時1.6625ドルまで上昇。しかし指標発表を前に失速し、市場予想通りの結果を確認すると1.6536ドルまで水準を下げた。ユーロドルはポンド下落局面でのポンド売り・ユーロ買いを手掛かりに1.3689ドルまでじり高となったものの、ドル買いの流れの強まりに押され、1.3629まで弱含んだ。豪ドル/ドルは0.8821ドル、NZドル/ドルは0.8304ドル、ドル/加ドルは1.1079加ドルと対ドルでの本日高値をつけたが、やはり小幅ながら押し戻された。