ロンドン市場 午前 中国懸念広がらず円は小幅に売り直される
2014年03月10日 20:52
ロンドン午前の為替市場は小幅に円が売られる展開に。上海総合株価指数が1月20日以来の2000p割れとなったことを受けて、リスク回避に伴う円買いの流れが先行。しかし、その後に始まった欧州株や大証日経平均先物・夜間取引が底堅く推移したことで、円買いの流れは徐々に巻き戻された。ドル円は、上海総合株価指数の悪化を受けて102円後半まで円が買われたが、その後は株価動向を見ながら103.36円までレンジ上限を広げた。ユーロ円も142円後半まで下落後に143.62円まで反発した。とはいえ、材料難のなかでレンジを大きく広げるような動きにはつながらず、値幅は限定的だった。
一方で、ユーロドルは後半に失速。序盤は、対ポンドでテクニカルな節目を突破してきたことから、幅広い通貨でユーロ買いが進行した。ユーロドルは1.3898ドルまで上昇幅を拡大。しかし、ウクライナ情勢に対する懸念がくすぶる中で、1.39ドルの大台回復が出来なかったことから利食い売りに押されて、1.38ドル半ばへと上昇幅を縮小した。また、ノワイエ仏中銀総裁が「ユーロ高は強いディスインフレにも影響」と述べたことも、ユーロの頭を抑えたもよう。ポンドドルは軟調。ユーロに対するポンド安の流れが対ドルにも波及して、1.6646ドルまでレンジ下限を塗り替えた。そのほかでは、資源国通貨の売りが一服。中国の貿易赤字による影響が限られたことが下支えとなった。豪ドル/ドルは0.9023ドルを安値に下げ渋ったほか、ドル/加ドルも1.1131加ドルまで加ドル安が進んだ後は加ドルが小幅に買い戻された。