ロンドン市場 午前 ユーロ堅調、米小売データへの警戒感でドル売りも

2014年02月13日 20:36

ロンドン午前はユーロが全面高。この日発表された独1月消費者物価指数は速報値と一致し、ECB月報ではインフレ見通しが下方修正されたがその他は先日のECB理事会後の総裁会見をおおむね踏襲していたことから動意にはつながらなかった。これといった明確な材料はなかったものの、ユーロはフロー主導でストップのオーダーをこなしながら上振れると、対ドルは先月下旬以来の高値となる1.3687ドルまで上値を伸ばし、対円は欧州早朝に示現した138.89円から139.68円まで反発。ユーロクロスでも軒並みユーロ買いが確認されるなど全面高の展開となった。クーレECB理事から「失業率は依然として許容できないほど高い」、「ユーロ圏の回復はぜい弱」などの発言が伝わったが下押しもわずかでそれぞれ高値圏を維持して推移した。
 一方、この後に発表される米1月小売売上高への警戒感やユーロの上昇でドルは軟調。小売データは年末商戦の反動と寒波の影響で弱含むことが想定されている。仮に弱さが際立っても天候要因などから米金融政策の路線変更を促すような材料に直結する可能性は少ないとは思われるが、短期的なイベントとしての注目度は高く米長期金利が2.75%付近まで低下幅を広げるなどリスク要因になることへのケアが優勢だった。ドル円は戻りを挟みつつ101.87円まで下値を広げて7日以来の安値をつけた。ポンドドルは対ユーロでのポンド安に影響を受けながらも1.6654ドルまで上昇。NZドル/ドルは0.8345ドル、ドル/加ドルは1.0978加ドルまで対ドルで上値を伸ばし、豪ドル/ドルは0.89ドル半ばで下げ渋った。クロス円は対ドルの底堅さとドル円の下落の板挟み状態だったが、ユーロ急騰直前の円高局面でポンド円が169.34円、豪ドル円が91.13円、NZドル円が84.65円まで安値を更新した。