ロンドン市場 午前 ユーロ、HICPや失業率の発表でも動意得られず

2013年11月29日 21:04

 ロンドン午前は各通貨が小幅な値動き。朝方は東京タイムの流れを引き継いでドル円・クロス円に売りが先行する場面もあったが、中国・欧州株の底堅さも背景に市場のリスク選好的な流れは反転しなかった。ドル円は下押しを102.12円までにとどめ、米長期金利の持ち直しも背景に底堅さを維持。また、この日一番の注目イベントだったユーロ圏の消費者物価指数(HICP)や失業率の発表後もユーロの値動きはわずか。HICPは前年比+0.9%と、前月の+0.7%や市場予想の+0.8%を上回る結果となって低下傾向が一服。失業率も12.1%と、過去最悪だった先月までの12.2%から0.1ポイント改善している。ただしユーロドルは1.36ドル前後でレンジ上下が続き、ユーロ円は序盤につけた138.98円をこの日の安値に下げ渋る程度。ポンドは英信用残高が予想より減少したほか、前月から住宅価格の伸びが鈍化し、ローン申請件数もややさえない結果となったが、対ドルは1.6315ドル、対円は166.86円までの下落にとどまり直近高値圏を維持して推移した。
 資源国通貨は対欧州通貨での軟調な動きがやや巻き戻されたことで、豪ドル/ドルが0.9121ドル、NZドル/ドルが0.8136ドルまで高値を塗り替えたが、フローに勢いはなく上げ幅は限られている。豪ドル円は93円前後、NZドル円は83円付近を中心に方向感に乏しい小幅な振れ幅。