ロンドン市場 午前 ユーロ、買い先行も直近レンジ超えず

2014年02月24日 20:33

ロンドンタイム午前の為替市場は、ユーロがしっかり。独2月Ifo景況感指数が111.3と約2年半ぶりの高水準をつけ、独やユーロ圏経済に対する前向きな見方が広がったことがユーロを下支えした。ただ、ユーロ圏1消費者物価指数・確報値は前年比で+0.8%と速報値や市場予想の+0.7%からは上昇したが、前月比では-1.1%と大幅な落ち込みとなり、ECBによる追加緩和懸念はくすぶったままだったことから、ユーロの上値も限定的だった。また、ビスコ伊中銀総裁が「必要なら、中銀預金金利の引き下げを検討する用意ある」と述べたこともユーロ圏の金利先安感を意識させ、ユーロの上値を抑えた可能性はある。
 ユーロドルは、独景況感を受けて1.3772ドルまで上昇幅を広げる場面があった。ユーロ円も141円付近までじりじりと下値を切り上げ、東京タイム午後の下落分をほぼ取り戻した。
 ポンドドルも反転。序盤に、企業のM&Aに関連したフローから下げる局面もあったが、その後はユーロ上昇に引っ張られて上昇に転じた。ポンドドルは1.6599ドルを安値に1.6679ドルまで上昇、ポンド円は169.87円を底値に170.78円まで日通しのレンジ上限を広げた。そのほかでは、オセアニア通貨もしっかり。欧州株の下げ幅を限られる中で、豪ドル/ドルは0.8995ドル、NZドル/ドルは0.8297ドルまで高値を塗り替えた。
 この間、ドル円は102円前半で小動き。クロス円が全体的に底堅く推移したことに支えられた一方で、ドルが他通貨に対して上値が重かったことに挟まれて動意は鈍かった。