ロンドン市場 午前 ポンドは急反落、利上げ期待後退で

2014年02月19日 21:45

ロンドン午前の為替市場は、ポンドが反落。昨日の落ち着いた消費者物価指数に続き、本日の雇用指標でも早期の利上げ期待を後退させる結果が示されたことで、ポンドの上値が重くなった。英1月失業者数は2万7600人の減少と好感できる内容だったが、市場が注目していた12月国際労働機関ベースの失業率(3カ月)が7.2%と、市場予想7.1%や11月分からも悪化したことが響いた。
 買いが先行して1.6734ドルまでレンジ上限を拡大させていたポンドドルは、結果を受けて1.6660ドルまで急落。ポンド円も170.93円を日通し高値に169.87円まで下落した。また、ユーロドルはじり安。ユーロポンドでのユーロ高・ポンド安がある程度下支えとなったが、ユーロ円の軟調さが影響して1.3746ドルまで下落幅を広げた。
 一方で、資源国通貨はしっかり。豪ドル/ドルが0.9044ドル、NZドル/ドルが0.8343ドルまで上昇幅を広げたほか、ドル/加ドルは1.0911加ドルと1月16日以来の加ドル高水準をつけた。今週週末に開催されるG20で米国の量的緩和縮小が議題になるとのニュースが伝わっており、新興国市場への配慮から米緩和縮小のスピードが減速するとの期待があるかもしれない。
 ドル円・クロス円は方向性の定めづらい展開。ユーロ円が140.14円まで下落幅を広げる動きに連れて、ドル円も101.92円、スイスフラン円も114.74円まで安値を塗り替えた。米長期金利がじり安基調となったことも、ドル円の上値を重くした可能性はある。ただ資源国通貨は、前述したように対ドルで上昇したことを手掛かりに、加ドル円が93.58円、NZドル円が85.17円まで強含んだほか、豪ドル円は92円前半で底堅く推移した。