ロンドン市場 午前 ドル円101円前半、ウクライナへの警戒感続く
2014年03月03日 21:36

ロンドン午前の為替相場は小動き。一段のリスク回避の動きは限られたが、ドル円・クロス円は上値が重い。ウクライナ情勢については、今のところ軍事衝突までは発展しないとの見方が多いが、プーチンロシア大統領がウクライナへの軍事介入を上院に求め承認を得たことへの欧米の反発は強く、ケリー米国務長官は他国と連携してロシアへの経済制裁も辞さない方針を表明している。軍事紛争の可能性も残っていることから、ウクライナ情勢への警戒感は続いており、欧州株は大幅下落。ロシアRTS指数は一時前日比12%強、ドイツDAXも2.5%近く下落した。欧州株の下落や地政学リスクと比べると、為替相場ではリスク回避の円買いは限定的で、ドル円は東京タイムでの安値をわずかに下回る101.22円まで下値を広げて、2月5日以来の安値をつけた。クロス円もその一角が安値を更新するなど軟調推移が継続。スイスフラン円は114.93円、加ドル円は91.22円まで下げ幅を拡大し、豪ドル円は90円前半、NZドル円は84円後半に押し戻された。
ユーロは動意鈍い。ユーロ圏と主要国の独・仏2月製造業PMI・確報値は軒並み速報値を上回ったが、ウクライナ情勢への警戒感からレンジ上限を広げる動きには至らず、ユーロドルは1.37ドル後半、ユーロ円は139円半ばで小幅上下動。また、欧州タイム序盤に売りが先行したポンドは、予想比強めの英2月製造業PMIの結果を受けて下げ渋った。ポンドドルは1.6702ドルを安値に1.67ドル半ば、ポンド円は169.21円から169円半ばにやや水準を切り返した。
