ロンドン市場 午前 ドル円・ユーロが調整、資源国通貨は底堅さ回復

2013年12月10日 22:00

 ロンドン午前は、東京タイムまで底堅さを見せていた通貨ペアに調整が散見された。ドル円は、序盤こそ関係筋の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の海外投資に関する発言で本日の高値水準103.40円付近まで上昇したが、結局103.02円まで水準を下げている。北欧系の年金が背景とみられる売りや、邦銀の利益確定と思われる売りフローが観測され、昨日からの上昇局面で置かれたとみられる103.10円付近の軽いストップロスの売りをつける動きとなった。米10年債利回りが一時2.82%割れまで低下したこともドル円の調整を誘ったようだ。
 ユーロドルは、東京タイムに10月30日以来の高値1.3769ドルまで上昇して以降の調整が続き、1.3734ドルまで水準を下げた。その後は1.34ドル前半から半ばで推移。日本時間21時にドラギECB総裁の講演を控え、一方向への動きは進みにくいようだ。ポンドドルも1.6466ドルまで上昇し年初来高値を塗り替えたものの、ロンドンタイムはいったん1.64ドル前半まで下押し。ポンド円にアジア系が背景とされるポンド売り・円買いが入り、169.37円まで下落したことも、ポンド売りを先行させた。しかし弱い英貿易収支もポンドの動意材料にはならず、その後ポンドドルは1.64ドル前半から半ば、ポンド円は169円半ばから後半の限られた値幅で上下した。ユーロ円は、GPIFに関する発言で142.19円まで上ぶれた後、対ドルでのユーロ下押しと円買い戻しが重なり、141.63円まで徐々に水準を下げた。
 一方で資源国通貨は底堅さを回復。欧州序盤こそ、対ユーロで上値が重く、さえない動きがだった。しかしユーロの弱含みが継続し、次第に資源国通貨は水準を上げた。豪ドル/ドルは0.9128ドル、豪ドル円は94.15円まで上昇。鉱山会社から豪ドル買いが持ち込まれたとの観測もあった。NZドル/ドルも0.8308ドルまで強含み。NZドル円は85.30円を安値に85円半ばに戻した。加ドルは対ドルで一時1.0646加ドルの加ドル安水準をつけたものの、下げ渋った。ただ、加ドル円は円買い戻しい地合いに押され、97.27円から96.86円まで水準を下げた。