ロンドン市場 午前 ドル円101.67円へ低下、ポンドもさえない

2014年02月03日 20:36

 ロンドンタイム午前の為替市場は、ポンド安・ユーロ高に振れた。欧州各国の製造業PMIにおける足元の勢いの違いが、通貨の強弱を左右する格好となった。この日発表された英1月製造業PMIは56.7と景気判断の50を10カ月連続で上回った。しかし、直近では2カ月連続で低下するなど、英国の製造業分野のもち直しが鈍りつつあるとの懸念が意識され、ポンドは上値が重くなった。6日のイングランド銀行金融政策委員会で、フォワードガイダンスが強化されるとの思いがくすぶったことも、ポンドの悪材料となった。一方で、ユーロ圏域内の製造業分野の回復基調が示されたことがユーロをサポートした。
 ポンドドルは1.6323ドルまで日通しのレンジ下限を広げたほか、ポンド円は昨年12月5日以来の安値となる166.02円をつけた。また、ユーロポンドでも0.8278ポンドまでポンド安が進んだ。これに対して、ユーロドルは1.3519ドルまで高値を塗り替え、底堅く推移した。ユーロがドルに対して強含んだことを受けて市場全体でドル安となり、豪ドル/ドルは0.8808ドル、ドル/スイスフラン(CHF)は0.9037CHF、ドル/加ドルは1.1053加ドルまでドル安・他通貨高が進んだ。
 この間、ドル円・クロス円はさえない展開。ユーロ中心にドル安が進んだ影響や米長期金利が上昇幅を縮めたことで、ドル円は前月安値を下回り101.67円と昨年12月6日以来の安値を示現した。また、クロス円の上値も重かった。他通貨が対ドルでしっかりしていたことから下押しの勢いは限られたが、ドル円の下落や大証日経平均先物の夜間取引がさえない展開となったことが重しに。ユーロ円は137.35円まで日通しの安値を塗り替えたほか、豪ドル円は89円半ば、NZドル円は82円半ば、加ドル円は92円付近で伸び悩んだ。