ロンドン市場 円売り地合い継続、ポンドは強い英指標が後押しに
ロンドンタイム午前、円売り地合いが継続。欧州勢の参入以降、いったんは落ち着く場面もみられたが、レバレッジ系のフローなどもあって円売り基調が継続する流れのなかでドル円・クロス円の下押しは限定的で底堅さを示すと、徐々に上値をうかがう展開となった。材料のあったところでは、ユーロ圏各国ならびに英国のPMI指標が発表され、ユーロ圏はスペインやフランス(仏)といったところは弱めの内容となったが、イタリア(伊)は強く、ドイツ(独)・ユーロ圏は上方修正され、全体的にみると強めの結果が見て取れた。ただ、ユーロの反応は限定的。強弱混在であったことや、対ポンドでのユーロ安といったところが動きを鈍らせたようだ。一方、前述した通りポンドはユーロをはじめ対主要通貨で上昇。英7月製造業PMIが市場予想を上回り、さらには2011年3月以来の高水準を示現するなど、英国経済の回復基調を鮮明としたことからポンドの上昇を後押しした。
ドル円・クロス円は上昇。前述した通り、いったんは落ち着いたかに見えた東京タイムからの円売り地合いが再燃する格好となり、ドル円は98.86円まで上昇。クロス円は、ユーロ円が130.98円まで上昇後は130円前半まで押し戻される場面こそみられたが、その後は再び130.80円水準まで持ち直すなどしっかりとした推移となった。そのほか、ポンド円は他のクロス円と違い上昇基調が落ち着くことなく積極的に上値を試し150.22円まで買い進まれた。資源国通貨も一時は上値の重さは確認されたものの限定的で、豪ドル円は88.78円まで上昇、NZドル円は78.70円まで上昇後は78.10円水準まで押し戻されたが、その後は78円半ばまで買い戻された。
ドルストレートでは、ユーロドルはドル円の上昇ならびに対ポンドでの下落が重しとなり1.3228ドルまで売られ本日安値を更新。特に英製造業PMIの好結果を背景とした対ポンドでの下落が響いた。一方、ポンドドルは好調な経済指標の結果を受けて1.5220ドルまで反発し本日高値を更新し、経済指標を巡る動きで明暗分かれる格好となった。資源国通貨では、豪ドル/ドルは0.89ドル後半で小動き、NZドル/ドルはやや上下に振れたものの0.79ドル半ばを中心に推移した。