イエレンFRB議長の「ダッシュボード」、労働市場の改善は依然として不十分

2014年05月11日 03:35

7日の議会証言で、イエレンFRB議長は、「高度な金融緩和が引き続き必要だ」と述べ、
金融緩和を継続する意向を表明しました。
 
イエレン議長は、「労働市場は満足できる状態から、かけ離れている」として、
最近の労働市場の改善は(利上げを検討するには)不十分との判断を示しました。
 
イエレン議長は、「ダッシュボード(自動車の運転席にあるメーター類のこと)」と呼ばれる
9つの労働関連指標を観察しているとされています。
 
それらのうち、NFP(非農業部門雇用者数)の増加ペースなど3つの指標は、
リーマンショック前の平均並みか、それを上回る改善をみせています。
 
失業率は大きく低下してきたものの、リーマンショック前の水準に達していません。
その他にも、長期失業者の比率など4つの指標が改善の「道半ば」です。
 
そして、労働参加率(*)はほとんど改善していません。
 
(*)労働参加率:16歳以上の労働可能な人口のうち、雇用者と失業者の比率。この比率が低いと、
失業者にも含まれない「職探しを諦めた人」が多い可能性が示唆されます.
 
イエレン議長は、上記の9つの指標を総合して、「労働市場の改善は不十分」と判断しているようです。
 
市場金利やドル相場は、FRBの利上げ時期の予想が早まるか、後ズレするかによって変化します。
もちろん、雇用統計など個々の経済指標に対して市場は直接的に反応するでしょうが、イエレン議長や
FOMCの「総合的な」判断が変化しない限り、その反応は長続きしないのかもしれません。