【視点】 豪ドルはレンジ相場継続 中国はリスク要因
2014年02月25日 17:23
三井住友銀行・エマージングマーケッツトレーディンググループ グループ長 呉田真二氏
豪ドルはレンジ相場継続 中国懸念はリスク要因
豪ドルは0.88ドルから0.91ドル前後を中心レンジとしつつ多少の上値余地はあると思っていたが、予想よりも中国の情勢がネックになっている印象を受ける。先週の中国2月HSBC製造業PMIの低迷や、足元では一部金融機関が不動産関連の融資を停止したことが伝わり中国株式市場で不動産株が急落するなど、同国の不安定な状況が豪ドルの上値を抑える要因になっている。ただ、一方でコモディティ価格はどちらかと言えば強気で推移すると予想しており、その点は資源通貨である豪ドルのサポート要因となりそう。来週3月4日に開催される豪準備銀行(RBA)では政策の据え置きが決定されるとの見方がコンセンサスとして形成されており、特にサプライズを与える材料もないと思われることから、引き続き0.89ドル-0.91ドル前後のレンジ相場が継続すると想定したい。