【視点】 新興国への懸念は短期的か
2014年01月28日 18:03

グローバルエコノミスト・林秀毅氏
新興国への懸念は短期的か
新興国、主にアルゼンチンなどのリスクを契機として、円高への巻き戻しが入ることは以前から想定していた。本日については落ち着いているのだが、今後についてはしばらくの間はリスク回避にともなう円高圧力が継続しそうだ。
その背景としては、今回のきっかけとなったアルゼンチンにおいては自力で立ち直れないような状況であり、外からの救済に頼らざるを得ないことがあげられる。国際通貨基金(IMF)が救済に乗り出すなり、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて米国から緩和的な発言が出てくるかといったように、自力で対応するというような内容は述べてはいるが、難しいようなら手段はIMFなどの手に委ねるしかない。ただ、IMFが発言をするなり実際に策を講じるのであれば、それ以上に波及するというのは短期的ではないかと考えている。
