【視点】 新興国の動向には引き続き注視も、推移見守る展開
2014年01月31日 17:04
みずほ証券・投資情報部 チーフFXストラテジスト 鈴木健吾氏
新興国の動向には引き続き注視、見守る展開
トルコや南アフリカが利上げを実施し、アルゼンチンが介入を再開、そして昨日はロシア中銀がルーブル相場が通貨バスケットに対する目標変動幅を超えて推移した場合は無制限で介入すると表明したように、新興国市場の自助努力が継続している。ただ、今回のリスク回避相場に関して米国の量的緩和(QE)縮小が要因というよりも、新興国が発端となっており、引き続き新興国情勢はリスク動向に大きな影響を与えている状況にある。
来週については米1月雇用統計をはじめ経済指標の動向が注目されるほか、2月についても引き続き米国の金融政策が注目されよう。ただ、連邦債務上限引き上げ期限が2月7日に迫っていることから、同期限に向けて徐々にリスクが再燃する可能性もあることから警戒しておく必要がある。
最後にドル円は、102円台を中心としたもみ合い局面。本日は103.35円水準の日足一目均衡表・雲の上限と同転換線が重なっていることからレジスタンスとして意識される。一方、昨日に続き102円台前半での底堅さを想定。