【視点】 ドル円 4-6月期は下落後に値固めする展開か
2014年03月31日 21:29
みずほ証券 金融市場調査部 シニアマーケットアナリスト 青山 昌氏
2014年4-6月期のドル円見通し 下落後に値固めする展開か、材料は強弱まちまち
2014年4-6月期のドル円は、下落後に値固めする展開を想定する。ドル円を発表日時点で把握した米国の実質GDP成長率と比較的連動性が高い。4月30日発表予定の1-3月期米GDPは、歴史的な寒波に加えて、小売中心の在庫調整で、一段と減速するだろう。また、3月18-19日のFOMCで提示された政策金利の見通しから、年前半に長期金利が3%台に定着する可能性は遠のいた。ドル円は引き続き、軟調な展開となりそうだ。一方、4-6月期の終盤にかけてはドル円の好材料も想定しうる。歴史的に、悪天候による就業不能者数がピークをつけると、その3ヵ月後に雇用は大きく伸びていた。仮に、2月が悪天候による就業不能者数のピークだとすると、6月4日の5月雇用統計では高い雇用の伸びが期待できる。また、4-6月期には日本のCPI前年比(除く消費増税の影響)の伸び悩みが強まる見込みで、日銀が追加緩和に動く可能性がある。以上より、当面はドル安基調で推移しそうだが、6月頃には徐々に底堅さを増していくものと予想される。