【見通し】(NY市場 株式) 週末要因で売り買い交錯か
2014年06月27日 21:24

本日のNY株式相場は上値の重い動きが継続か。昨日は序盤に米量的緩和終了後の利上げが市場の予想よりも早まるリスクが意識されて下落した。ただ、実際には金利は低下しており、実際にそれほどまで早期利上げ期待が高まっているかというとそうではない。あくまでS&P500とダウ平均が歴史的な低ボラティリティ下で過去最高値を更新してきた反動の動きの後付け講釈にすぎないと考えられる。序盤の投げの後で、取引時間終盤にかけてじわじわと買い戻されたことがこのことをよく示している。
本日はミシガン大学消費者信頼感の確報値が発表されるが材料になりづらい。むしろ週末を控えることから、序盤は買い戻しが優勢となりそうだ。ただ、来週が金曜日の独立記念日による休場とその前日・木曜日の米雇用統計と短縮取引といったイベントリスクの高い週になるため、戻りでは利益確定の動きが上値を抑えると考えられる。VIX指数などの動きを見ながら、神経質な動きとなりそうだ。
26日のNY株式相場は反落。米セントルイス連銀総裁の発言を受けて、早期利上げへの警戒感が浮上したことが嫌気された。ダウ平均は前営業日比21.38ドル安の16846.13ドルで終了した。
米主要株価指数は売りが先行。取引時間前に発表された米新規失業保険申請件数や米個人消費支出などが予想を下回ったことが嫌気された。また、米セントルイス連銀のブラード総裁が量的緩和終了後の金融政策について、「2015年の1-3月期末に最初の利上げが行われる可能性がある」と指摘。市場の想定よりも早期に利上げが開始される可能性が意識されたことで下げ幅が拡大した。ただ、その後は米債券市場がそれほど当該発言に反応せず、金利が低下したことから株式市場も買い戻しが優勢となった。
NASDAQは前営業日比0.71ポイント安の4379.05ポイント、S&P500は前営業日比2.31ポイント安の1957.22ポイントで終了した。

