【見通し】(東京市場 為替) FOMC通過し、ドル円は上値が重いまま

2014年06月19日 08:00

NYタイムでは米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表や、イエレン連邦準備理事会(FRB)議長の会見をこなしてドルが下落した。FOMCでは予定通り、月額の資産購入額が計100億ドル縮小された。声明では経済活動がここ数カ月で回復したとの認識を示す一方、「極めて緩和的な政策が引き続き適切」、「量的緩和終了後も相当な期間にわたって低金利政策を持続する可能性高い」とのスタンスが維持された。直近の雇用統計や物価指標の結果を背景に、市場では当局者のスタンスがややタカ派寄りにシフトするとの期待もあったが打ち砕かれた格好となった。ドル円はFOMC結果の公表後に瞬間的に上振れてつけた102.38円から101.88円まで下落した。ユーロドルは1.3600ドル、豪ドル/ドルは0.9412ドル、NZドル/ドルは0.8736ドルまで上値を拡大した。
 FOMC声明では、経済活動は持ち直してきたと指摘するも、低金利は「相当な期間」維持すると想定しているとし、FRBは政策金利の長期見通しを引き下げた。今週注目のFOMCを通過し、ドル円は101円半ばから102円前半でのレンジ相場を継続。米長期債利回りは5月末から持ち直し気味に推移したが、FOMCの公表を受けて再び低下基調を強いられる格好となった。日米株の堅調な動き、本邦のGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用方針の見直しや、法人減税措置の進展によるアベノミクス相場再燃への期待はドル円の下支えとなっている。ただ、米長期債利回りの上昇基調への回帰が見込めず、上値も重い。足もとでは方向感なく101-102円台を中心としたレンジ相場が続くだろう。東京タイムでは注目のイベントも予定されておらず、FOMC後の地合いを引き継ぎ、ドルは主要通貨に対し、重い動きが続きそうだ。
 
 
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