【見通し】(東京市場 為替) ECB審査通過で、米FOMC待ちか

2014年10月27日 08:00

先週末のNYタイムは、対ドルで各通貨のショートカバーが優勢に。欧州の銀行ストレステストの結果公表を控える中、結果に対する楽観的な見方が広がったことが背景。ユーロドルは1.2696ドル、ユーロ円で137.09円まで水準を上げた。株価が底堅く推移したことも、ユーロを下支えした。他通貨でもショートカバーが強まり、ポンドドルで1.6099ドル、豪ドル/ドルで0.8824ドルまでドル安推移。クロス円もしっかりで、ポンド円は174.04円、豪ドル円は95.29円まで強含み。ドル円は、ドル安進行で107円後半へ押し戻される場面はあったが、クロス円の上昇を手掛かりに108円台へ戻して週の取引を終えた。
 
週末に欧州中央銀行(ECB)から公表された健全性審査の結果は、金融機関25行が昨年末時点で不合格となった。ただ、すでに12行は今年に入り資本増強を行っているとするもので、先週末に伝わった観測記事通りの内容だった。そのため、オセアニアタイムで改めてこの話題が蒸し返される感じにはなっていない。ひとまずストレステストをめぐるニュースは材料から外れたとみてよいだろう。
 
東京タイムでは、先週末の余韻が残り買い戻しが遅れた筋のユーロ買いが散見される可能性はあるが、市場の目線が再びディスインフレからの脱却といったテーマへ向かいそうなため、仮にユーロが戻したとしても、値幅は小さいだろう。健全性審査の結果公表を波乱なく通過し、市場の関心が明日から始まる米連邦公開市場委員会(FOMC)へ移りそうで、目立った材料がない東京タイムでの各通貨の動意は期待しづらいか。米国の株高を受けて、ドル円・クロス円は底堅さを維持しつつも、イベントのはざ間から値動きは小幅にとどまりそうである。
 
 
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